アキラさんとまこと君2011年05月01日 09時46分52秒

本日の上野東京文化会館は「二期会フィガロ」もやっているが、小ホールでは「宮川彬良(ピアノ)VS平原まこと(サクソフォン)アキラさんとまこと君 ふたりのオーケストラ」。上野ではさらに国立西洋美術館でレンブラントをやっていて、パンダもいる。駐車場は混みそう。

独特のポジションを築いている宮川さんらしく活動はいくつかのプロジェクトが明確になっていて、それぞれが大体全国展開されている。東京公演の時も宝塚の制作事務所が堂々と連絡電話番号になっている。その事務所オフィス・ベガのサイトに各プロジェクトの一覧も。

ここまで書いて、実際にその本日公演のページに行ってみたら、【完売しました→】となっていてめでたい。

http://www.office-vega.net/performance/2010/12/231531.html

「東京文化会館 初公演!」というキャッチコピーが新鮮というか・・・

知らずにいらっしゃった方はあきらめて同時刻のフィガロを見るかレンブラントを見るか、有楽町に回ってフォルジュルネの関連イベント?

タンゴ三昧小松亮太2011年05月03日 08時16分11秒

5月3日火曜のNHK/FMはお得意の三昧シリーズで、今回は小松亮太さんをメインゲストにしてタンゴ三昧。

「ピアソラ研究家斎藤充正に聞く革命前夜のピアソラ」とか「鬼才菊地成孔vs小松亮太」とかこういう時にはまあ出てきそうな方は順調にご出演になる。

ともかく全国放送で昼から10時間ぶっつづけなわけだから「小松さんも偉くなったなー」という感じ。バンドネオンを独力で日本に広めたと言っていいくらいの小松さんだがご両親もやはりタンゴ演奏家。

先日文化会館で本番のあった「アキラさん(「宮川彬良)とまこと君(平原まこと) 」は「宮川泰の息子と平原綾香の父」と常に言われているお二人。

そのご血統、七光りが、プラスになろうがマイナスになろうが、こういう方々を見ると柴田南雄さんのおっしゃる「身も蓋も無い言い方のようだが芸は血である」という感が強い。

それに対し、指揮者の小泉和裕さんのように「カラヤンコンクールに優勝してベルリン・フィルを振って帰ってきたが、親戚一同でカラヤンを知っている人はいなかった」とか「芸術家どころか、その愛好家も一族には誰もいない」とドキュメンタリー番組でつまらなそうにしゃべるアルフレッド・ブレンデルのような人もまたいい。

またいい、がやはりそちらのほうがどちらかと言えば例外的で、やはり「身も蓋もない・・・・」のほうが一般的には通用しそう。

フォルジュルネ ヒンデミット葬送音楽2011年05月04日 11時10分39秒

昨日はフォルジュルネ東京で山田和樹&横浜シンフォニエッタによるヒンデミット葬送音楽他へ。

フォルジュルネ東京のプログラムが再発表されたときに、「これは聞きに行こう」と真っ先に思ったのがこの曲。

バルトークの協奏曲、ショスタコーヴィッチのソナタ、イタリアのハロルド、カンチェり「風が泣いている」、とかと並んで、このヒンデミットのヴィオラ+弦楽オーケストラの為の曲はとても好き。

去年はポゴレリッチのショパン、今年はこの曲、とやはりビッグフェスだけあって自分にとって意味あるものもでてくる。

マーラー編曲の「セリオーソ」にこれとは、山田和樹さんのプログラミングがさすがで、あちこちお声が掛かり始めるのも分かろうというもの。

演奏は正にこういうプログラミングをする人の演奏。

客席ではずっと騒ぐ子供をそのままの保護者の方がいらっしゃり、にぎやかな中でのこの曲。

そういえば昨年のポゴレリッチショパンでも立ち上がってステージに罵声を浴びせ続ける方がいた。こちらはさすがに演奏終了後だったが。ポゴレリッチやコンヴィチュニーでは時々見る風景。

よみうりホール2011年05月06日 11時53分33秒

よみうりホール
今年のフォルジュルネ東京も幕を閉じたが、本拠地東京国際フォーラムのお隣りのよみうりホールが大活躍だった。ここがクラシック系の催しで脚光を浴びるのはいつ以来だろう。以前は結構あれこれ使われていたが、最近はとみにきかなくなってしまっていた。クラシック以外の落語会とかではよく使われるから、ホール全体ですたれたわけではないが。

ホールに入るとまず第一印象は「日生劇場と似ている」ということ。それもそのはずで設計者が同じ村野藤吾さん。日生劇場のほうが、より代表作としては有名だろうが、よみうりホールも近い時期の設計。劇場としての日生劇場と、コンサートホールとしてのよみうりホールが近い時期に有楽町駅のすぐそばでそれぞれ建てられたことになる。1960年前後のこと。

どちらも1200席くらいでとても見やすいのが共通している。よみうりホールは1階と2階がほぼ同数だが、やや2階のほうが席数が多いというユニークな設計。写真で分かるように2階と言っても、はじのほうはぐるっと1階の高さまで斜めに下っている。

容積が大き過ぎず、キャパが多過ぎず、一番後ろの席でも遠過ぎないのだから見やすくて当然。

音は全く今風でなくて、簡単にいえばどちらも残響は少なめだが、いつも書かせていただくように音響の要素の中でも残響は100のなかの1つに過ぎない。ウィーンのムジークフェラインは残響が普通より長く、アン・デア・ウィーンは普通よりはるかに短いがトータルの音響の感じは似ている。

今回のフォルジュルネで、初めてよみうりホールに入ったクラシックファンはたくさんいらっしゃるだろうが、多分多くの方は音響的不満はお感じではないと思う。それどころかフォーラムホールCより好き、という方はある程度はいらっしゃるのではないか。

よみうりホールのすぐそばには朝日新聞系の有楽町朝日ホールがある。どちらも駅の真ん前で2大新聞社がついているがクラシック系ホールとしてはすっかり使われなくなってしまった。

私は個人的にはよみうりホールも有楽町朝日ホールも日生劇場も3つともかなり好きなほう。「好きなホール、劇場は?」というアンケートだと大体このあたりはいれている。見やすいしステージとの一体感に優れ、そのことと音響も合っている。

有楽町朝日ホールはイスが良くてトータルの快適度が高い。

フォル・ジュルネ新潟は明日まで2011年05月07日 14時34分18秒

今年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンも東京は終わったが九州の鳥栖は本日まで、新潟は明日まである。びわ湖は東京の前だったりして、なが~い日本のゴールデンウィークがうまいこと使われている。時期がずれればせっかく日本に来た外来演奏家もあっちこっち出ることができるし。

やられてみれば、そのようにいくらでも説明もできるが、予算カットや縮小が当たり前の各主催者の姿勢の中で、このフェスティヴァルだけが、といっていいくらい拡大したり継続したりしているのはやはり特異なこと。仕掛けたことと偶然とかよほどうまく噛み合っていることになる。

特に目立つのが一度始まったところがそのまま継続してやめないところ。あちこちやれば、内紛でやめたりするところも普通はあったりするが。

それぞれの主催者の首脳部もお互いにあっちにいったりこっちにいったり、キャンセルが多くてヒマだった取材陣も交通費自前でも同様。

国際的に知られた3大フェスの松本サイトウキネン、札幌PMFのなかでも小澤さんの健康問題跡継ぎ問題の解決を迫られる松本、元が教育音楽祭ということもありあまりニュースの聞こえてこない札幌に比べてフォルジュルネの拡張は目立つ。

テーマがあちこちバラバラなのは通してみればちょっとひっかかるところだったが、それも来年はロシアで統一が図られているとか。

「五人組からスタートして、チャイコフスキー、スクリャービン、ラフマニノフ、さらに20世紀の音楽であるショスタコーヴィチやシュニトケも、そしてグバイドゥーリナはできれば本人を招きたい」

だそうで、確かにシューベルトだのバッハより全箇所テーマ統一ならこのあたりはいい機会かもしれない。

それにしても「ショパン」は大したもの。今年の後期ロマン派のタイタンたちからロシア系の巨人全部から、それらを相手に回して一人で大フェスティヴァルが成立してしまうのだから。

モンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」2011年05月08日 09時26分45秒

5月26日(木)東京西国分寺駅前のいずみホールでモンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」公演がある。

短縮版だそうだが、それでも貴重な機会。プロデュースというか音楽監督が礒山雅さん(毎度字を打ち間違えて済みません)で、御自らのお話もある。

もちろんI教授ブログでそれに触れられた回もある。
http://prof-i.asablo.jp/blog/2011/05/01/5834721

いずみホールといえば、東京の方でさえクラシックファンからすれば大阪のあれのほうが有名。しかも礒山さんがそことはご縁が深いからややこしいような話だが、今回は西国分寺の方のいずみホール。

写真のようにこざっぱりしており、モンテヴェルディには良さそう。

70歳過ぎてオペラの代表作といえば80過ぎのヴェルディファルスタッフがすぐに浮かぶがポッペアも初演時にモンテヴェルディは75歳だったのか。しかもあの時代で。

主催者は「楽しいクラシックの会」とおっしゃるようで、その名からはお手軽な名曲コンサートでもやりそうだが、ポッペアとはすごい。

何はさておき行ってみたいが、どうしても行けないのが残念。

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楽しいクラシックの会25周年記念公演

2011年5月26日(木)18:30開演(18:00開場)
東京:国分寺市立いずみホール

C.モンテヴェルディ :ポッペアの戴冠[短縮版]

全席自由 一般3000円 学生2500円 

くにたちiBACHコレギウム
幸運の神/小姓 木原茜 S
美徳の神/侍女 山崎法子 S
愛の神 高橋幸恵 Ms  
ローマ皇帝ネローネ 内之倉勝哉 T
皇妃オッターヴィア 高橋織子 S
ポッペア(ネローネの愛人) 阿部雅子 S 
貴人オットーネ、乳母アルナルタ 湯川亜也子 Ms
哲学者セネカ、親友Ⅲ 狩野賢一 B
貴婦人ドゥルジッラ 安田祥子 S
宮廷詩人ルカーノ、親友Ⅱ 小堀勇介 T
親友Ⅰ 葛西健治 T

vn 伊左治道生
vn 大西律子
va 渡邊慶子
vg 平尾雅子
Lu 金子浩
指揮、チェンバロ、オルガン 渡邊順生
音楽監督/お話 礒山 雅

■ 主催:楽しいクラシックの会
■ ご予約・お問合せ :オフィスアルシュ03-3565-6771
■アクセス:JR西国分寺駅前
http://kokubunjiizumi.typepad.jp/main/map.html

ポッペアひとりでできるかな2011年05月09日 09時47分36秒

昨日ご紹介した西国分寺での「ポッペアの戴冠」短縮版だが、さすがに「ポッペアの戴冠」となるとチャレンジしたい人は少ないながらもおり、濱田芳通さんたちのアントネッロは7月に「ポッペアひとりでできるかな」~C.モンテヴェルディ歌劇「ポッペアの戴冠」を最小ユニットで~という形で挑む。

若杉弘さんは「全オペラの中でエポックメイキングな7作品の1つ」と言っていたし、ポッペアをバロックオペラの最高峰とする人は多い。バロックオペラはあまり取り上げないドレスデンの歌劇場でもちょうど今やっていて12回公演。

この手のものは楽譜から楽器からはっきりしないから、やりようはたくさんある、ということにもなる。壮大なやり方はDVDで見て、100席の近江楽堂で目前で別の味わい方をするのもいい。それに西国分寺のほうも見ておけば大体イメージができてくるだろう。

ベスト7に入るかどうかは人によるが、まあせっかく音楽ファンになったのなら素通りするのは惜しい作品。

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アントネッロ近江楽堂シリーズ「ポッペアひとりでできるかな」
~C.モンテヴェルディ歌劇「ポッペアの戴冠」を最小ユニットで~

<日時>2011年7月9日(土)
       19時開演 (18時30分開場)

<会場>近江楽堂(東京オペラシティ3F)

<出演>
  彌勒忠史(カウンターテナー)
  矢野薫(チェンバロ)
  西山まりえ(バロック・ハープ)
  濱田芳通(リコーダー&コルネット、音楽監督)

<入場料>\5,000 (全自由席)
<チケット発売開始>
2011年5月11日(水)午前10時より
<チケット取り扱い>
アントネッロ・コンサート
電話:03-5685-2725(平日10~18時)
anthonello.concert@gmail.com
<公演についてのお問合せ先>
    アントネッロ・コンサート
    電話 03-5685-2725(平日10~18時)

久しぶりの仙台2011年05月11日 10時51分12秒

本日のMusicScene.jpアップは今年のフォルジュルネ東京のレポートいくつか。

http://musicscene.jp/654

http://musicscene.jp/655

昨日は震災の後、初めて仙台に行ってきた。ラジオを収録したり大学に行ったり、ご無沙汰していた人に会ったり。

仙台だけのこととしては、3.11より4月の余震のほうが揺れは大きく、それでやられたホールもあるし、精神的にも一片付けしたところでそれがまた崩れてがっくりというか。

ラジオは災害時は命綱の一つで、局も不眠不休で大混乱だったが、こんなに社会的必然性を感じる時もあまりなく、張り切らざるをえなかっただろう。

「ラジオを止めろ」ということはあまり聞いたことがないが、音楽のような文化となると色々。精神的には張り切っても需要と供給のずれやら、やり方やら。

黙祷、募金、拍手禁止、それらの司会者によるアナウンス、が当然と思う人と、普通のほうがいい、という人と。やるならいつまでやるのがいいか。そもそも全員苦しいのに募金って?とか。

収録時にかけてもらったCDはヒューイットのバッハ小品から「羊は安らかに草を食み カンタータ BWV.208より」他。

Music Beta by Google2011年05月13日 14時31分36秒

グーグルでMusic Beta(ミュージックベータ)by Googleというサービスが開始された。
http://music.google.com/about/

まだアメリカだけの話だが、すぐに日本でも始まりそう。

iTunesのクラウド版といった感じで、自分のパソコンでiTunesに入れてそれをパソコンなりiPodなりできいていたのが、クラウド上に自分の音源を預けて携帯電話でもパソコンでも必要なときにそこにつないで聴く。

もちろんそこにタダのソースが無限になるのではなくて、自分のCDなりダウンロードで入手したあくまで自分が持っている音声データをクラウド上に預けておく、ということ。

Googleだからアンドロイド2.2以上が入った端末か、パソコンのブラウザーから使用できる。

ナクソスなども月々いくらでそこの音源が自由に聞けるサービスをやっているが、それはあくまでそのグループの音源。このグーグルのはあくまで自分の音源で、今のところは持っている音源を預けるだけだが、もうすぐダウンロード販売が始まれば、このサービスで音源入手から鑑賞までいける。

iTunesなりにすぐに入れてしまって、自分のCDをオーディオ装置にかけてその前に座って聴く、という行為はもう中年以上の特殊な方の行為になってしまっていそうだが、その自分のPCでのiTunesもいらなくなればさらに聞き方が変わってくる。CDというものはよほど好きな人のグッズ的意味に益々絞られる。もう30歳以下ではとっくにそうなっているが。

これを伝えているNYタイムスの記事によればお預け可能な曲は2万曲以内。無料。

http://www.nytimes.com/2011/05/11/technology/11music.html?_r=1

GmailやGカレンダーと同じく複数端末のどこからでも同期されていて使用可能、というのがミソか。

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ変ホ長調 作品27-12011年05月14日 11時30分36秒

1年以上前の新譜だが、ブレンデルのフェアウェルコンサートのライブCDを聴いた。新譜として1年以上前で引退したのはもう2年半前。

80歳直前にまだ弾ける間に、自身でプログラミングしたリサイタルやコンチェルトの引退シリーズをやって、そのライブ録音もちゃんと商品価値を持っているレベルになっているのだから、まあブレンデルらしいというか、きっちりとした幕引きの仕方。

ほとんどは思わぬ幕引きで、「結局あれが最後の会だった」みたいなことになるわけで、体力が残り、きっちり計画するタイプの方でも、お声がかかったり、好きにできる影響力がなければこうはいかない。

コンチェルトの方はモーツァルトの後期やジュノームをあちこちでやって、リサイタルはこれ。

シューベルトのB-Durは当然として、ベートーヴェンで選ばれたのがバガテル一つと作品27-1のソナタだった。
このソナタは冒頭がハッとするほどきれいで、好むピアニストは時々いる。最後の3大ソナタではなくてこれにしてくれたのはうれしい。

アンコールがシューベルトのop90-3とバッハ『いざ来たれ、異教徒の救い主よ』も全く予想通りで、ブレンデルらしさを通してくれた。

制作会社は長年フィリップスのイメージで昨今の合従連衡で同系とはいえデッカレーベルになっているところに時代も見える。

リパッティのラストと同じく、このアルバムもしぶとく生き残ることができるか。

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アルフレート・ブレンデル/フェアウェル・コンサート

ハイドン:変奏曲ヘ短調 Hob.XVII/6
・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18番ヘ長調 KV533/KV494
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 作品27-1
・シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D960
・ベートーヴェン:バガテル イ長調 作品33-4
・シューベルト:即興曲第3番変ト長調 作品90-3,D899
・J.S.バッハ:コラール・プレリュード『いざ来たれ、異教徒の救い主よ』BWV659
 アルフレート・ブレンデル(ピアノ)

 録音時期:2008年12月14日

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3677121